サステナビリティ情報

サステナビリティに関する考え方

私たち中谷グループにとって「サステナビリティ」は決して新しい概念ではありません。プラスチック製品を主力とする企業として1970年代から環境との共存を考え、持続可能な方法を選び、実践してきました。バイオマス研究や産業廃棄物を有価物として再利用する活動、緑化活動などもすでに長年行っているものです。

同時に、プラスチック製品を究めてきた企業だからこそ「プラスチックにしかできないこと」も知っています。今後の私たちの課題は、これらの特性と環境性能・コストをうまく融合させ、持続可能な社会を提案し続けていくことだと考えます。

実現のためには「人」の力も不可欠です。企業はそこで働く従業員一人一人の力によって成り立っています。働く人々のモチベーションは品質の高まりにつながり、その先にいるお客様にも必ず良い結果をもたらします。私たちが創業以来守ってきた理念は「企業は人なり 継続は力なり」。この言葉を忘れず、今後も社会に貢献できる企業を目指していきます。

※中谷産業と中谷商工は、小田原市の「おだわらSDGsパートナー」企業です。

お知らせ

中谷グループの取組み

確かな品質のために

確かな品質管理

長年、富士フイルム株式会社様との協業や開発に携わり、高い技術力が必要な写真分野やデジタル機器分野、ヘルスケア分野で安定した部品供給を行ってまいりました。近年では自動車関連分野にも進出、人の命に関わる領域で間違いのない製品作りを目標に、大量生産でも高品質を維持する生産ラインを構築しています。品質管理では蓄積したノウハウを生かすだけでなく、社会の変化に合わせた長期的な視野も求められます。原材料から使用する薬剤に至るまで十分に配慮し、これからもお客様の期待を超える品質を目指していきます。

コスト

国内生産にこだわりながら、海外と戦えるコストを実現しています。例えばプラスチック製品では1回に成形できる数を増やす、無駄なパーツが出ない設計を行う、使用する原材料を減らすなどの施策で持続的なコスト削減が可能になりました。当社製のCDケースは、開発当初に比べると8gほど軽量化し、材料コスト削減と同時に石油などの資源節約にもつながっています。コスト削減に向けた製品の提案・開発・設計など、生産工程の上流から納品まで一気に請け負えるのも当社の強みです。

納期管理

大量生産においてはお客様の必要数にプラスアルファの余裕を持てるように、お盆と正月・GWを除いた24時間稼働を行っています。またお客様と相談しながら在庫も保持し、ジャストインタイムでの供給を実現しています。数万個単位の大量輸送のほか、1個からの少数納品にも対応。物流コストや燃料を含めた環境にも配慮しながらお客様にとってベストな納品を行うことが目標です。多くのお客様から需要と供給にマッチした対応力の高さが評価され、長年のお取引につながっています。

技術力

お客様のニーズを忠実に成形するのは当社にとって大前提です。お客様から図面を提供いただいたときは求められる以上の精度で金型を設計・製造、成形までを行います。ときには設計だけでなく原材料や薬剤までの指定があり、その中で低コスト・短納期で生産を行うにはやはり技術力が必要です。70年余で培ってきた細かな技術や材料の知見を生かし、どんな組み合わせがお客様のニーズに最も合うのかを常に考えて生産を行っています。

開発力

近年は、「こんな物を作りたい」というお客様からのイメージを生産可能な図面へ落とし込む開発力も求められるようになりました。多くは「まだ世の中にないもの」であり、私たちのアイデアと技術、応用力が試されます。お客様が本当に欲しい製品を形にするためには丁寧なヒアリングとすり合わせが不可欠です。生産工程では金型や製品の設計のほかラインの機械設計や材料設計も行います。微妙なニュアンスを表現するデザインや環境への配慮も必要です。お客様と一緒に作り込んでいくと同時に私たちの技術も常に磨かれていると感じます。

働き方改革

当社グループでは、「全従業員が誇りを持ち、働きがいを感じる企業」を目指し、より一層の改善を進めるため、柔軟な働き方や業務改革、IT化による働き方改革を推進しています。

しっかり働き、しっかり休む

メリハリのある働き方を実現することで、ワーク・ライフ・バランスを向上させていきたい。
社員の健康維持とプライベートの確保。

システム関連

コミュニケーションシステム

中谷グループ内の基幹システムを統一し、会議予約システム、チャットなどのツールを導入。給与明細や出勤記録などもスマホから確認でき、働き方改革を進めています。

ペーパーレス

会議ではなるべく紙を使わずPDFやパワーポイントなどのデジタル資料を活用します。工場でも品質管理などでPCやタブレット端末を積極的に導入しています。

遠隔会議

国内外で離れている拠点とはオンライン会議を行っています。うまく利用しながら顔を合わせる頻度を高め、グループ内のコミュニケーションを円滑にしていきます。

サテライトオフィス

介護や育児などさまざまな事情がある従業員に向けて、時間や場所に縛られず柔軟に働けるようテレワークを含めた環境を整えています。

直接提案できる制度

すでに社長宛のメールアドレスは社内公開していますが、さらに皆さんのアイデアや意見を取り入れられるよう、アンケート機能のあるシステムを導入しています。

電子稟議決済 ワークフローシステム

クラウドシステムを導入し、契約書などの重要文書もデジタル上でやり取りできるよう進めております。案件承認までの時間を短縮することで各事務手続きの効率化・スピード化を図ります。

仮想デスクトップサービス

社外からイントラネットが利用できる仮想デスクトップサービスの導入をスタート。そのほか、グループ全体の基幹システムを含めたDX化を随時進めています。

多用な人材が活躍できる
職場環境を目指した
意識改革・制度構築

女性活躍推進施策

老舗企業ではありますが、以前から結婚や育児を経て復職する女性従業員が数多くいます。管理職を務める女性も増加しており、女性従業員たちの活躍を積極的にサポートしています。

計画的な人材育成計画・配置

求人段階から得意分野を意識し、そこで働きたい人が手を挙げられる環境を作っています。配置後も月1回の課題報告会を行うなど職能を高めるための支援を行っています。

能力開発面接の実施

半年に1回、上長を含めたきめ細かい育成面談を行います。個人能力をはかる項目が非常に多岐にわたるため、社内外での成果が定期的に評価されやすいシステムです。

人材の多様性

中谷グループでは、すべての従業員が自分らしさを大切にしながら安心して働きやすい企業を目指しており、すべての人権や多様な価値観を尊重して受け入れ、活躍してもらう職場環境の実現に向けた取り組みを進めています。

外国人雇用促進

海外からの人材も積極的に採用しています。国籍はベトナム、フィリピン、ペルー、ブラジル、中国などさまざま。多様な価値観を持った従業員との交流は、情報の伝え方やコミュニケーションの工夫にもつながっています。彼らが帰国後もしっかり技術を生かせるように必要な資格取得のサポートを行っています。

資格制度支援

職務に関連した資格取得については、2回まで受験費用の補助を行っています。当社で最も多く取得されているのはプラスチック成形技能士の資格です。これは国家資格にあたり、生涯にわたる公的な資格となります。

人材育成制度の実施

半年に1回の育成面談を通じて昇格・昇級に該当するかを判断しています。技術や知見を高めるために各部署では小集団による改善活動があり、自ら課題を作って解決策を考える機会になっています。疑問があれば上長などに相談し、どのように取り組めばよいかのアドバイスを受けられます。

介護・病気怪我等の対応

ご家族の介護が必要になったり、病気や工場での事故・ケガなど起こった際には、中谷グループで安心して働けるよう、業務のサポートや、病気やケガをしっかり治して復帰できる環境づくりを推進しております。

テレワーク勤務対応

介護や育児といったさまざまな事情がある場合はもちろんのこと、通常勤務でも選択肢が増やせるよう、テレワークでの勤務対応を進めております。

服装自由化

これまで女性は制服着用、男性はスーツ着用が通例となっていましたが、2022年4月より服装自由化を導入して私服勤務を可能としました。同時に工場内で着用する作業ユニフォームもグループで統一し、男女とも上下で好みの組み合わせが可能なスタイリッシュなデザインに変えました。

女性活躍推進

昔から当たり前のように結婚・育休後の女性が復職を果たしてきたのが当社の文化です。現在はその社風をさらにブラッシュアップして、管理職としても女性が活躍できる土壌を整えています。業界として男性が多いイメージを持たれていますが、近年は女性従業員の割合も増えています。

シニアの活躍推進

技術力や経験を重ねた熟練の技を持つシニアの方々に活躍の場を設けております。それぞれのライフスタイルにあわせて働き続けることができるよう職務分析を行いながら、最適な働く環境・人材配置を心掛けております。

障がい者施設との連携

筆記具の組立て作業を近郊の各施設様へご協力いただき、社会生活・自立訓練へと役立てています。また、近郊の支援学校様にもご協力をいただき、学習・生活上の困難を克服し自立が図られることを目的に筆記具組立て作業を行っております。

男性育児休暇休業取得

育児・介護休業法が改正され、2022年10月には出生時育児休業(産後パパ育休)制度も創設。当社でもすでに男性従業員の育休取得実績があります。男女にかかわらず、子育てと仕事が両立できる環境作りはとても重要だと考えます。キャリアを中断せずに長く働ける制度としてこれからも推進していきます。

ハラスメント防止相談窓口

2020年6月パワハラ防止法が施行されたことを受け、職場での各種ハラスメントを防止し、相談に対応するハラスメント防止相談窓口を設置することで、従業員が安心して働ける環境づくりを推進しております。

健康経営

中谷グループは、従業員一人ひとりが高いモチベーションのもと、常に新しいことに挑戦し、“ワクワクする会社”を作り上げることで、さらなる企業価値の向上を目指しています。そのためには、従業員一人ひとりが健康であることが不可欠です。心身ともに健康な状態で働くことが、従業員とその家族の幸せを作り、会社の発展にも繋がっていくと考えています。

労働環境の見直し

工場は24時間稼働していますが、無理のない3交代制を実施。生産ラインの自動化による省力・省人など働く人の負担を減らすための施策も積極的に進めています。休日なども柔軟に取れるように検討しています。

有給休暇取得

当社の法定有給取得率は100%です。取得は働く人の権利として当たり前のことであり、そのための労務管理も徹底しています。働きやすい環境を実現するためにとても大切な項目だと考えています。

安全・安心への配慮

法定上の定期健康診断の実施はもちろん、日々の業務でも安全を第一に考え、社内では安全委員会を設けて労災予防に努めています。災害時はデジタルツールによる全従業員の安否確認を行います。

育児休暇後のフォロー・復帰制度

育児休暇から復職しても同部署・同職務に戻れるように制度を整えています。当社には社員、契約社員、パートなどさまざまな働き方の女性が所属しており、柔軟に対応できるフレックス制度や時短制度もあります。

SDGs

中谷グループでは、地域の多様な課題解決に向け、さまざまな活動を通じて地域の皆様と一緒に持続可能な社会の実現を目指しています。

SDGsポスター

  • 12 つくる責任 使う責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を

廃棄物削減

プラスチック製品の生産工程での廃棄物削減には1980年代から取り組んでいます。生産途中では「ランナー」と呼ばれる部品の接続部分が生まれますが、その部分をリサイクルで使うほか、設計段階で「ランナー」をなくす工夫も進んでいます。廃材として出たプラスチックは他社との協力により製品として再利用します。代表的なものとしてスーパーの売場で使う透明間仕切り、最近ではコロナウイルス防止用のアクリル板などがあります。

また、荷崩れを防ぐための運搬副資材であるフィルムはビニール袋として再利用します。グループ内の中谷商工では事業として業務用コピー機のトナーカートリッジ再利用に取り組み、本来なら廃棄されてしまう部品のクリーニングと組み付けを行って廃棄物を出さない活動を進めています。これらもSDGsが広まる以前からの活動です。

  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 11 住み続けられるまちづくりを

水資源保護・井戸水使用

プラスチック製品の生産工程では金型を冷やすために大量の水が必要です。幸い工場の近隣は地下水に恵まれており、井戸水として汲み上げられます。当社ではその井戸水を活用し、チラーを介して循環させることで何度も利用できる仕組みを構築しています。工場内の水系に関しては100%井戸水利用です。建屋内の生活用水では上水道を使いますが割合は全使用量の1%未満にすぎません。限りある資源を保護しながら使おうという意識は何十年も前から培っているものです。

7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに

コスモビサ(土壌産廃物資源化)

コスモビサとは、本来なら土壌産廃物となる砂を資源化したものです。中井開発では砂利を掘る事業を行っていますが、砂利を洗う際に出る細かな粒が遠赤外線効果を持っていると判明。1998年に有資源化し、自社商品として再利用することに成功しました。中谷産業では、コスモビサでの開発・製造を通じて、環境保全活動に取り組んでおります。

コスモビサを見る

  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を

環境負荷低減材使用・提案

環境に優しいプラスチック加工技術として、中谷産業は「ホットメルト成形」を推奨しています。これまでは溶剤を使ったコーティング工程が不可欠でしたが、この方法なら1液性の無溶剤型樹脂を材料として高品質な成形が可能です。加熱工程がないため余計なエネルギー消費がなく、硬化時間や工数が減るので短納期も実現できます。環境負荷をかけずに複雑な形状の製品へ応用できる技術です。

また、当社は1980年代から生分解性を持つバイオマスプラスチックを取り扱っています。環境に配慮した製品をお求めのお客様にも十分対応できる技術と提案力、生産能力があります。

  • 3 すべての人に健康と福祉を
  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 8 働きがいも 経済成長も
  • 10 人や国の不平等をなくそう

服装自由化によるジェンダー平等と省エネ活動

2022年4月から私服での出勤ができる服装自由化を進めています。女性用の制服は着用義務をなくし、工場内のユニフォームも大幅に見直して可動性とデザイン性を兼ね備えたものに変更しました。ロゴなどは目立たないように工夫し、休憩時間に外出する際も気兼ねなく着ていけます。また、グループ各社で分かれていたテーマカラーは黒系へ統一し、年齢や性別にかかわらず着こなせるユニフォームになりました。それぞれで暑さや寒さに対応して組み合わせを変えられるので好評です。使わなくなった制服も業者経由でリサイクルへ回し、廃棄物を出さない工夫をしています。

  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 14 海の豊かさを守ろう

化学物質削減

中谷産業が進める「ホットメルト成形」は溶剤利用を削減できます。製品の軽量化、効率的な面取りなどでも使用する材料が減るため工場内の化学物質削減にもつながります。

また、輸出に携わる企業として国際的な法規には完全対応しています。材料は「欧州REACH規則」に準拠したものを使い、化学物質を扱うときは材料の危険有害性情報を記載した「安全データシート(SDS)」の交付を確認して購入します。近年では「紛争鉱物規制」により報告が求められる場合もあります。国際的なルールやコンプライアンスを守りながら事業を進められるよう、円滑な事務手続きを行っています。

  • 7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 12 つくる責任 つかう責任
  • 13 気候変動に具体的な対策を

システム導入による紙資源保護

中谷グループ各社では紙資源の削減にも取り組んでいます。DX化を進めてデジタル資料を活用し、PCやタブレット端末を使ったオンライン会議、データの授受が可能な環境を作っています。これまでは紙ベースで数人の回覧が必要だった契約書などの文書も、クラウドシステム導入により大幅にプロセスを短縮する予定です。

自然保護の面では、今のようにSDGsがメジャーとなる前の1980年代から敷地内の緑化や環境整備に取り組んでいます。私たちのような大規模な工場を持つ企業が長期的に事業を展開するためには、環境との共存は不可欠です。これまでの知見を生かし、新しい技術を取り入れながら、未来に向けたさらなるSDGsに取り組んでいきたいと思います。

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